「星の王子さま」 サン=テグジュペリ

本・雑誌
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アントワーヌ・マリー・ジャン=バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリ(Antoine Marie Jean-Baptiste Roger, comte de Saint-Exupéry、1900年6月29日 – 1944年7月31日)は、フランスの作家、操縦士。郵便輸送のためのパイロットとして、欧州-南米間の飛行航路開拓などにも携わった。読者からはSaint-Exupéryを略したSaint-Exから「サンテックス」の愛称で親しまれる[1]。」(Wikipedia)

私の最も大切な本の1冊「星の王子さま」・・・

「ね・・・ヒツジの絵をかいて!」の声に、男が目を覚ますと目の前にいたのが「星の王子さま」の登場場面。男は何枚かヒツジの絵を書くが王子さまは満足してくれない。そこで、最後に箱の絵を書き「あんたのほしいヒツジ、その中にいるよ」というと初めて王子さまは嬉しそうに笑みを浮かべる。

そんな出だしの文章からどんどん引き込まれていくうちに読み終えてしまう。
この本を初めて手にしたの中学1年のころだろうか? よく憶えていないが兄から貰った初めての誕生日プレゼントだったと思う。残念ながら私と兄は仲が悪く、今も殆ど連絡を取り合うことはない。ただ、兄が唯一私にとってとても素晴らしいことをしてくれたのは、この本をプレゼントしてくれたことだと今でも思う。たとえは悪いのだがそれくらい私にとって大切な本だということだ。 

これまでに幾度、読み返したことだろうか?
このブログをここまで書いて本を手に取るとまた読みたくなってきた。67歳の今、50年以上前に貰った本を読み返せることはとても幸せなことだと思う。

兄から貰った本は高校一年の時に転校していった友人にプレゼントしてしまったのだが、その後、どうしても手元に欲しくなり古本を探して購入したのがいま手元に残っている本だ。購入日が本の末尾に書いてあり「1982.1.27」とあるから26歳の時に購入したことになる。

岩波書店から「岩波少年文庫」シリーズの一冊として初版が出版されたのが昭和28年、購入した本は昭和42年(1962年) 第23刷のもの。私が購入したのは23刷発行から15年後になる。

訳者 内藤 濯(ないとう あろう)氏が書いた1966年の訳者後書に以下の一節がある。

『いくつかの「図書」には、あまりしょっちゅう読むのは勿体ないようなきがして、時々絵だけ眺めたり、パラパラとめくってみたり。それからまた本棚にしまって、それがあるというだけで安心する、と岸田今日子さんが書いておられましたが、・・・』

私にとってこの本は正にそんな本の一冊だと改めて思いながら、これから再読してみたい。

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